花粉症の診断と治療

花粉症の典型的な症状と言えば、「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」、そして「目のかゆみ」。これらは、毎年花粉症に悩まされている人は多く。スギ花粉の飛散量は年によって大きく変動しますが、近年、戦後に植えられたスギの木が大きく成長し、潜在的な花粉生産能力が高い状態になっています。また、気象の温暖化の影響で花粉は多く産生されるようになっているとも言われています。スギ花粉飛散を減少させる方策として、花粉の多い木の抜き伐りや花粉の少ないスギへの品種改良の取り組みが行われています。
●花粉症の診断
花粉症は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの三大症状以外に季節性や花粉飛散量などとの関係から診断可能です。また、花粉症は症状の違いから、くしゃみや鼻水が主な「くしゃみ・鼻汁型」、鼻づまりが主な「鼻閉型」に病型を分けます。
重症度は、くしゃみ発作の回数、鼻をかむ回数、鼻づまりの状態から評価します。
●花粉症の治療
花粉症の治療法には、いくつかの種類があります。大きく分けると、対症療法と根治療法です。対症療法では、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などを飲んだり、注射を行う薬剤治療が一般的です。根治療法では、減感作療法と呼ばれる免疫療法の一種を行うことがあります。花粉から抽出した物質を徐々に濃度を上げながら、体内に注入していき、慣れさせていく方法です。ここでは根本的な治癒が見込める、舌下免疫療法を紹介します。
舌下免疫療法とは、花粉の抽出液を口の中に含み、体を少しずつ花粉に慣らしていく治療法です。この治療法は、減感作療法とも呼ばれ、従来注射を使って行われていました。ところが、毎日の注射は患者にとっての負担が大きく、途中で治療を断念する人が多かったのです。それが、舌の下に薬剤を数滴垂らすという画期的な方法に進化したことによって、誰もが継続しやすい根治療法となりました。また保険適用になったことで、治療にかかる費用も1カ月あたり3,000〜4,000円の負担でできるようになりました。