花粉症日本人じゃなかった

早いもので、日本では花粉症に悩まされる患者さんが出始めています。日本人の30~40%は何らかの花粉症の症状を持つと推定されています。とても多いですね。日本ではスギやヒノキの花粉によって症状が起こる人が多いです。このほかに、ブタクサ、ヨモギ、イネ科植物など他の植物の花粉でも発症します。

日本で花粉症の起こる人が、中国で症状が出ずに楽になることはよくあります。また、花粉症を持つ日本人が、日本で発症するのとは別の季節で花粉症に類似の症状が出ることも珍しくありません。この場合、ご本人は花粉症と関係ないと感じていることもあります。では中国では花粉症はあるのでしょうか。中国人は花粉症になるのでしょうか。結論からいうと、花粉症は中国でも存在します(中国人にも発症する)が、頻度が少なく、原因植物が日本とちがうことがあります。

日中の共同研究チームが1995年から江蘇省・広東省・雲南省において、1,660名の小中高校生と2,167名の大学生を対象に、鼻アレルギー疫学調査が行われました。その結果、スギ花粉症は0.26%しか認められなかったそうです中国人のスギ花粉症患者さんの頻度は少ないですね。

中国人にスギ花粉症が少ないのは、中国にスギがあまり植林されてこなかったが原因でないのか、つまりそもそもスギが少ないからではないかと述べられています。

スギ花粉症の日本人が中国で症状が軽快するのもうなずけます。

日本では1950年代に全国で杉の植林が盛んになりました。中国でも杉の植林が盛んな地域はあるようですので、今後はスギ花粉症患者さんが増加するでしょう。なお、中国に生えているスギは「柳杉Cryptomeriafortunei」といわれるもので日本の杉(日本柳杉Cryptomeriajaponica)と葉の形などが異なりますが、DNA的には根源は同じらしいです

その後のスギ以外の原因植物を含む調査では、地域によって花粉症をもつ患者さんの数(有病率)はかなりばらつきがあり、0.5%~5%と考えられています

スギ以外の植物による花粉症も中国人では少ないようです。スギ以外の原因植物はポプラ、プラタナス、ヨモギなどです(これらの植物は日本でも花粉症の原因になります)。

ただし、アレルギー疾患の患者さんは中国でも増えているといわれていますから、将来はもっと花粉症の患者さんが増えるでしょう。

花粉症に関しては、大気汚染や黄砂中の成分が症状を悪化させることがあるというデータがあります。症状も目が主体の場合、鼻が主体の場合とさまざまですので、またいつか別の機会にアップします。

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